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作品名 洛西の家
敷地 京都市西京区
用途 個人住宅
規模 木造2階
面積 延床180.58㎡
掲載誌 住宅建築 1991.07
   
協力 施工:大村工業

撮影:松村芳治


山本良介流の家を設計する

母親方の小父が珍しく我が家を訪ねて来てくれた。なぜか小鼻がぴくぴくしている。 何だろうと思いながら、久しぶりの挨拶を終えた。

「取引先でお世話になっている方が、純和風の家を建てたいとおっしゃっている。」

電動工具を製造している優良企業の役員さんの家だという。場所は洛西ニュータウンの近くだ。

「先方と会ってくれるか。」

丁度、桂坂で西洋環境開発のモデル住宅を設計している時であった。 周囲はまだ開発が進んでおらず、京野菜の畑が延々と広がっていた。 畑の中に日本建築を建てる。おもしろい。腕の見せ所だ、ぜひやってみたいと思った。

施主にお会いしてみると、とても穏やかそうな人で、なるほど日本建築を建てたいとおっしゃるのも頷ける。

「山本さん。家はやはり純和風の建築ですよ。鉄骨とか、コンクリートとかで家を建てる人の心が知れません。こじんまりした、いい家を設計して下さい。山本良介さん流の家を。」

僕流の家。僕っていったい何流なのだろう?裏千家でもない、表千家でもない。

今までに数え切れない程の住宅を設計してきた。お施主さんは百人百色だが、これまでは陶芸家、刺繍家、画家、彫刻家、画廊経営、茶人、華道家、歯科・眼科の大学教授・・・と、みな特殊な職業の方ばかりであった。会社運営陣の方は初めてと言ってもいいかもしれない。何か特殊な趣味でもお持ちなのか、そのあたりが知りたくなって小父に電話してみると、「地方出張の多い方だが、突出して何か趣味がある方ではない。」ということだ。

ならば、作って差し上げたい家を勝手気儘に計画しよう。

 

田園風景を生かした案、京のしきたりに即した案、家相から考えた案、会社役員であればこそ、という案、その他気ままな案、10案の内、4案を説明することにした。

 

家相からみた案を気に入られ、これを基本として、京都のしきたりに即した案を合わせてほしいと言われた。その2つの案を合体させた案をさらに3案つくり、そのうちの1つに決まった。いよいよ“山本良介流”の家の創作開始。奥様、子供たちを交えてあれやこれやと打合せを重ねて実現した家である。穏やかなお人柄にぴったりの、穏やかな家ができた。

田園の中に、すっきりとした気配で建っている。

竣工記念に日本画家、森白甫さんの絶筆画をいただいた。見事な雉が一羽、何ともいい色合いの絵。今も我が家の書斎に掛かっている。

 
 

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